常闇

右を見ても暗闇で
左を見ても蛇の道で
同じ顔した集落に
一筋の川が通ってる

このまま流され行くもよし
流れに抗い沈むもよし
それで終焉など変わるまい
命に億劫の例も無い

今あなたがそれまで生きた
全ての痕跡を拭い去ろうとしても
誰かがあなたを知る限り
脈々とそれは語り継がれる

晴れがましいよな功徳も
人知れず犯した罪業も
最後その運命を果たさんとする時に

顔に出てくるんですよ
顔に出てくるんですよと

どんなに綺麗に装っても
どんなに言葉を繕っても
皮下に潜むのが怪奇なものなら
及び澱んで来る人道の不思議

地より更に深い場所へ堕ちたその者に
差し込む光があるとするなら
それはその者の目を焼き額を焼き
剥き出しとなった頭蓋骨を貫き
その場所から二度と動けないように
焔の楔を打ち貫くだろうと

私はあなたを恨みません ただ
哀しい思いはしたくないので
忠告を差し上げます

「光嘲る者己の人智をも軽んずる者
 その懐に忍ばせた千金もいつしか
 自らを焚きつける火種と変わり得るのだ」と