ロープ
死刑囚の僕の首に
掛かるロープは自分の手で
どんな罪を犯しても無くても
最後位は自分の手で
人の命を奪う行為を正当化する世界など
もうとっくに置き去りにしてなきゃならない
今は一体どれ位の世紀か世紀末か
もし此処で絶えようと死ぬのなら
それは自分で選ぶべき
神は人の上になどいない
神は自分の中にしかいない
人が生きて生きて生きて
どんな困難も乗り越え
生み生まれそして繋いで来た
その鎖そのものが神の手なのだと
例え最後の味方の君に
愛想を尽かされようが僕は止めない
自分の信念に誓って駄目なものは駄目だ
常識とは世間の基準などでは無い
人を殺める行為は死を持ってでしか償えない事を
君は知りつつ出掛けるのだろうか
この不治の病に侵された国の
見物客となって
彷徨う亡霊の如くロープに首を掛けて